■「WEB体験可視化」の実例紹介  【その2】

それでは、発信側の意図は、受信側でどのように再構成されたのでしょうか?

トップページ(ホーム)が左下に見えます。そして最大の大きさで表示されています。 このサイトで最もメインとなるべき「量子力学を簡単に説明するコンテンツ」は全部で11ページで構成されています。 その第1ページがトップページのすぐ左にあります。 そして、その上に2ページ目があります。 トップページから 来訪した人が、メインコンテンツを順調に読み進んでいく様子が良くわかります。

「全単語×全ページ」の空間

ところが、3ページ目にはスムーズに進めないようです。 というより、3ページ目から11ページまでが重なって、 ひとかたまりになってしまっています。

サイトの作成者としては、11ページで一連のストーリーとなるように作成しているつもりですが、 来訪者から見ると、最初の2ページ分と、その後の9ページ分は異なるものとして体験されているようです。 何が起こっているのでしょうか?

この「体験された構造」を見た上で、改めてコンテンツを見直すと、その理由が垣間見えます。 最初の2ページは文章だけですが、3ページ目からは数理説明の図が入りはじめます。難しい数式を使わずに 図で説明しているのですが、それでも数理の説明であることには違いありません。 やはり難解なのです。

途中に溝は生じているものの、「基本コンテンツ」は左下から左上へ進むような形で、空間の左半分に集中しています。 そして、右半分には、より、専門的・応用的なページが並んでいます。

つまり、左側は「基礎編」で、右が「応用編」なのです。
「基礎」対「応用」という構造が左右方向に存在し、このサイトでは基礎の方が多数の来訪者を引き付ける ので、左側のページが大きく表示されているのです。

次に、右側の構造を見てみます。   次へ >